2021年4月26日、ホロライブ所属の宝鐘マリンが5チャンネルに書き込んだ人物の開示請求訴訟裁判に勝ったことが話題になりました。
以下、その概要について記載します。
宝鐘マリンの5ch書き込みに対する開示請求裁判の概要
2020年夏頃に宝鐘マリンが寿司を食べきれなくて残してみたいなことを配信で言ったことに対して下記のような書き込みがありました。
「仕方ねぇよバカ女なんだから」「母親がいないせいで精神が未熟なんだろ」
これに対して宝鐘マリンは名誉棄損などの理由により開示請求しています。
※補足 宝鐘マリンが父子家庭であることを言及している動画
父親が、宝鐘マリンの勤め先の課長(女性)を気に入って家に呼ぶことが増えた時期がありました。
その時に「不倫？」とコメントがあり、「不倫じゃないよ」「お母さんいなかったから」と話しています。
※補足 宝鐘マリンが寿司を残したことを言及している動画
裁判所の判決
裁判所の判決は宝鐘マリンはアバターであるが、中の人の個性を生かし、体験や経験を反映したものであり、キャラクターのように切り離されたものではなく、中の人がアバターを使って表現行為を行っているものであると定義した。
宝鐘マリンの中の人が「父子家庭であることは事実である一方で、宝鐘マリンについて、母親がいないとのキャラクター設定は存在しない」、「このような事情の下で、あえて生育環境と結びつけてまで原告を批判する本件各投稿は、単なるマナー違反等を批判する内容とは異なり、社会通念上許される限度を超えて原告を侮辱するものとして、その名誉感情を侵害することが明らか」とした。
所感
この裁判はVtuberと中の人が同一視されることが世間一般に広まった最初の例になります。
宝鐘マリンは他にも「慢心」、「成金」、「品がない」等の書き込みをされたことがありますが、その際の開示請求は却下されました。
一般的な開示請求裁判でも「バカ」等の書き込みは複数回に渡って行われない限りは却下されています。
今回のポイントなるのは「母親がいないせいで」という家庭環境を引き合いに出して侮辱したため、開示請求が通ったということです。
今回の件は知らなければ何気なく書き込んでしまうという人も多いのではないでしょうか。
批判と開示請求されるレベルの誹謗中傷はしっかり見極めて行うようにしましょう。
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