2021年6月8日、ホロライブ所属の宝鐘マリンが5チャンネルに書き込んだ人物への開示請求を行ったものの、却下されたことが話題になりました。
以下、その概要について記載します。
宝鐘マリンの5ch書き込みに対する開示請求裁判の概要
2020年夏頃に宝鐘マリンが寿司を食べきれなくて残してみたいなことを配信で言ったことに対して下記のような書き込みがありました。
「まじで慢心すごいわ 成金の品のなさ出てるな」
これに対して宝鐘マリンは名誉棄損などの理由により開示請求しています。
※補足 宝鐘マリンが寿司を残したことを言及している動画
裁判所の判決
裁判所は、「慢心」、「成金」、「品がない」などの感想を一部の者が抱くことはあり得ることであって、その表現も、宝鐘マリンに対し否定的ではあるものの、個人の具体的なエピソードや家庭環境などをもとに人格攻撃しているものでもない。
表現者として作品を提供する者であれば、受け入れないければいけない範囲の内容であるという判決を下しました。
裁判所は、上記判断の前提となる一般論として、「配信動画に限らず、芸術・芸能作品に対する批評は最大限保障されるべきであることはいうまでもなく、かつ、不特定又は多数である社会一般に作品を提供する者は、その帰結として肯定的・否定的な批評を受けること自体は当然甘受すべきものであるから、その批評が人身攻撃に及ぶなど批評(意見ないし論評)の域を逸脱しているなどの場合を除き、不法行為を構成するとはいえないというべき」としている。
所感
宝鐘マリンは以前に「方親」だからということを理由として批判的なコメントを5chに書き込まれたことがあり、その際の開示請求裁判では勝っています。
今回は「個人の具体的なエピソードや家庭環境などをもとに人格攻撃しているものでもない」というのがポイントで、以前の「方親」に言及した書き込みとは異なり、ただ感想程度の書き込みでしかないということです。
宝鐘マリンが「慢心」しているかは分かりませんが、ホロライブで成功し「成金」となったのは事実でしょうし、「成金」は立派なことです。
また、宝鐘マリンは「品がない」配信によって人気も知名度も得てきたVtuberなので、やはり許容されるべき表現と言っていいでしょう。
正直、なんとなく気に入らないからという理由で行われてしまった開示請求裁判だという印象がぬぐえません。
配信者として活動しているのであれば、少々のことは気にせず、配信活動に集中して欲しいですね。
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