2021年12月17日、ホロライブ所属の夜空メルと思われる人物が5チャンネル及び雑談たぬきに書き込みを行った人物に対する開示請求訴訟裁判に勝ったことが話題になりました。
以下、その概要について記載します。
夜空メルの5ch書き込みに対する開示請求裁判の概要
夜空メルは5チャンネル及び雑談たぬきにて下記のような書き込みをされており、名誉棄損などの理由により開示請求を行っています。
- 「過去に開示をした30歳超えの貧乳ブスおばさん」
- 「発達障害」
- 「本物のガ(知的障碍者という意味)」
- 「10万円で性的なサービスを行っている」
裁判所の判決
夜空メルはVtuberとは別名義での活動(利香)がインターネット上で知られているという点を夜空メル本人が裁判で主張し、利香と夜空メルが同一性を主張しました。
裁判所も夜空メルと利香が同一人物であるということがインタネット上で「明らかにされている」ことを踏まえて夜空メルに対する書き込みは利香への書き込み、つまり単なるアバターやキャラクターへの書き込みではなく、1人間に対する言及であるという風に認めました。社会的評価を下げ、名誉を棄損するものであると認めれています。
また、掲示板に書き込まれた内容は名誉棄損であると認められています。
今回のケースに限らず、容姿の侮辱や障害等の病名を言及すること、そして金銭の提供と引き換えに性的なサービスを提供している旨を摘示することは名誉棄損として認められているケースが多いです。
所感
2021年の裁判で、Vtuberと中の人を同一とみなしてもらうことがまだ容易では無かったこともあり、Vtuber本人が「別名義で活動してます」と主張しているということに時代を感じますね。
裁判所としても「顔の見える人物」が被害にあっているということが重視されていたと言っていいでしょう。
現在は事例も増え、裁判でもVtuberへの誹謗中傷が中の人に対するものであるとみなされることが多くなってきました。
我々もキャラクターに対しての批判なのか、中の人に対しての誹謗中傷なのかということは意識して発信する必要がありそうです。
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